めざす議会

1、議会の課題

嵐山町議会基本条例を制定してから12年が経過しました。

嵐山町の議会基本条例の特徴は①請願陳情は、請願者が説明できること、②町民に対して議会報告会を、年に1回以上開催すること、③議員間討議を条項とて定めていること ④議会モニター制度を制定していること

議会モニター制度・議会報告会の意見交換会は、議会が変革していくためにとても重要です。参加してくださる皆さん、ありがとうございます。

反省することはあります。

①小さい議会であるにもかかわらず、会派制であること

②議会のICT化がなかなか進まないこと

③女性議員が少なく、若い議員がいないこと

2、町民・弱い人に寄り添う議会にしたい

議会の一般質問を聞いていると、わかることがあります。産業と道路等については熱心な質問があります。最近では千年の苑ラベンダー園についても、町民の方からの批判もあり、補助金がなくなる本年度からの事業経営についての質疑があります。

が、国の方針とは異なる課題は避ける傾向があると思います。

自治体議会は政党制ではなく、地域のことを考える政治を行う場です。現在は、自民党・公明党が圧倒的多数で進むため、地域の声が弱くなります。少数の人、弱い人のことも配慮する議会にしたいと思います。

国に従う議会ではなく、町民の小さいこえ、弱い声を切り捨てず、小さな一歩を積み重ねて、弱い人に寄り添う議会、嵐山町政にしていきます。

3、相模原ヤマユリ園事件から議会を考える

相模原ヤマユリ事件は「障害のある人は生きていては不幸だ」という犯人の思い込みが強い原因だと推測されています。多くの現在の日本人は身体的にハンディのある人と接することのない環境で生きてきました。嵐山町議会の議員も、国中の大人が元々、障害のある人、ハンディのある人を知らずに議決していることもあるのかと考えられます。障害のある人の小さな困難も支援の法制度ができることで異なった状況になり、社会に通常に参加し、障害のない人と一緒の行動が取れます。

  2023年6月議会で困ったことは、障害のある人たちの移動に対して財政的支援のある法制度を作ってほしいという意見書を国に提出する請願が、趣旨採択(お気持ちはわかりますが、意見書は出しません)の結果になったことです。お気持ちはわかるのなら、反対ではないので私が意見書案を議案提出しました。これが見事に否決されました。最初に請願の紹介議員になってもいいよと言われた方と請願者が協議し、反対の人を納得させます。といって請願の紹介議員にはならなかったI議員が趣旨採択に賛同し、否決されたことでした。

そして、わかってきたことは、保守系会派の議員は、議会の中で優位の位置に立つことに苦心されること、会派で決まったことだから、反対できないっという弁解が勝つということでした。

後日談があります。議会運営委員会で、委員会で決まってことに対して、議員提出議案ができるのか、委員会を軽視しているのではないかっていうことが議題として話し合われました。

以下の体験を話しました。25年くらい前、一般質問等で、「納税組合補助金(嵐山町町税を地区の班で共同して納税したら、その額の2%くらいが補助金交付とされるという制度がありました。これは班で納税しない多くの人に対し不平等で、しかもプライバシー侵害」であるという質疑を続けていたことがあります。これに対して、当時の総務委員会は、調査をして納税組合はもっと広報し、存続させ納税率を上げるべきだ」という報告書を出したのです。納得できない委員会報告でした。訴訟しました。税務課長に証人尋問を求めました。結果として、裁判官から和解をしてはという提案があり、関根昭二元町長は、議会で、今後、納税組合補助金は交付しないことを発言し、終了しました。議会委員会が町政をかばって委員会で提言したとしても、違法であることは違法であるし、一人の議員としておかしいと考えることは委員会の決定に従うことはないことを話しました。

様々な価値観の方が生活しています。古いタイプの議員のセンスを、時代に沿った議員センスに変えていき、普通の人の価値観で、判断していくことは、想像力があれば決して難しいことではありません。

子どものいじめの論理と同じように、人を排除することでグループがまとまる感情が人権侵害を生みます。

私は、嵐山町議会が国に従う議会ではなく、弱い人、声を出せない人の立場に寄り添う議会に少しづつですが変えていきます。

4、女性視点で町政を見る

日本の男女平等指数は低下しています。他国の男女平等指数が上がっているので日本の順位が低くなっています。これについていえば、女が政治に口を出すことは許さんという意味、男の従う女性は政治に口出しをしても良いという意味で、意見を具体的に話す女性議員を極端に毛嫌いしていく現状があります。

女の方が下だというセンスの議会では、意見を意見として聴く力が育っていないことが多いです。男性議員に従う女性議員も同様に主張する議員を排除する傾向が、全国の議会で見られます。

主張する女性議員の受難の時代から、主張することが自然なことと思われる時代を作り上げていく努力が必要です。私はその先導を切ります。

主張する議員を多数決で除外するため、辞職勧告決議を多数決で決定し、あちこちで名誉毀損の訴訟が起きています。その人たちと繋がって応援していきます。

女性の視点の町政の典型は町立幼稚園3年保育の実施です。

私が議員になる前、今から33年前に、町立幼稚園2年保育(本当は3年保育を希望)の請願がありました。残念でしたが、すぐには受け入れられず、?年後に2年保育になりました。それから、幼稚園・保育園無償化が始まり、放置はできないと考えました。一般質問をし続けました。ようやく今年から3年保育実施です。ずーっと質問し続けていてよかったなあって思っています。

女性の視点で見ていくと様々な問題が出てきます。

「保育園落ちたしね」今は「学童保育落ちた。死ね」。嵐山町は子ども数が少ないのですが、やはり、学童保育は不足になってきています。また、障がいのある中学生の放課後の行き場が難しいようです。

生理の貧困も大きな問題になっています。

育児・家事・介護等に関わることが少ない男性議員が多いのですが、小さな生活の問題のひとつひとつ表に出して解決していける土壌を作っていきます。困難が多いのですが、時代も変わっていきます。女性の参政権を獲得するのに尽力を尽くした市川房枝さんに続きまう。

5、町民も意見が発言できる議会に

議会報告会やモニター会議では参加された皆さんが、わずかな時間ですが、発言されます。もっともっとこういった場面を増やしていきます。

欧米では、議会で傍聴者が発言できる議会があります。議員は議決権があります。もっと住民の人が公的な場で考えていることについて発言できる・・・そういった場を作っている議会があります。

議場コンサートがコロナ禍後やっと再開できます。議場コンサートだけでなく、町民の人が考えを公的に発言できる機会を作っていくことで、嵐山町議会は町民意見を取り入れた開かれた政治ができます。