3、嵐山町と合併候補自治体の財政状況は

A、比企郡下の市町村の財政状況(歳入の内訳)からみると
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市町村14.3.31
人  口
うち地方交付税額一人当りの
地方交付税
うち地方税額一人当りの
地方税
東松山市91,2643,653,127,00040,02812,088,193,000132453
滑 川 町13,026682,766,00052,4162,248,774,000172637
嵐 山 町19,5801,528,202,00078,0492,802,616,000143137
小 川 町37,6342,102,006,00055,8544,058,386,000107838
都幾川村8,4321,574,585,000186,739688,024,00081597
玉 川 村5,819834,265,000143,369851,640,000146355
川 島 町23,5462,392,013,000101,5892,665,668,000113211
吉 見 町22,8552,057,795,00090,0372,579,269,000112854
鳩 山 町16,9271,270,473,00075,0562,164,017,000127844
東秩父村4,1251,265,113,000306,694266,850,00064691
243,20817,359,345,00071,37730,413,437,000125051
東松山市 滑川町 嵐山町 小川町 都幾川村 玉川村 川島町 吉見町 鳩山町 東秩父村243,20817,359,345,00071,37730,413,437,000125051
東松山市 滑川町 嵐山町 小川町 都幾川村 玉川村 吉見町 東秩父村202,73513,697,859,00067,56525,583,752,000126193
東松山市・滑川町・嵐山町・吉見町146,7257,921,890,00053,99119,718,852,000134393

一人当りの地方税額が多いのは、滑川町・玉川村・嵐山町・東松山市と続きます。 少ないのは、東秩父村・都幾川村・小川町です。 一人当りの地方交付税額が多いのは東秩父村・都幾川村・玉川村と続き、少ないのは東松山市・滑川町・小川町です。人口1万人以下で山間部・高齢化率の高い東秩父村・都幾川村は、単独の市町村税のみでは、到底、自治体経営をすることが難しいことがわかります。 しかし、だからといって、合併した場合、新しい自治体で、山や山に暮らす人々の生活を守る予算を組みたて、執行できるかというと疑問です。

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B, 比企郡下の市町村の今後の財政負担は(一般会計から)
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市町村14.3.31
人口
13年度末地方債現在高
(万円)A
債務負担行為等による翌年度以降支出予定額
(万円)B
積立金現在高
(万円)C
将来にわたる財政負担額
(万円)A+B+C
1人当り13年度末地方債現在高
(円)
1人当り債務負担行為等による翌年度以降支出予定額
(円)
1人当り積立金現在高
(円)
1人当り将来にわたる財政負担額
(万円)
東松山市91,264198億81061億322597億3752102億7579217,8411,449106,696112,594
滑川町13,02634億45655億016719億152620億3947261,36742,236147,034156,569
嵐山町19,58065億38589億51553億505471億3959333,94248,59817,903364,637
小川町37,63495億28337億02373億274499億0326253,18418,6638,701263,147
都幾川村8,43218億861250518億39985119223,686599218,2146,071
玉川村5,8195億4817781511億3128△ 5億049594,20413,431194,411△ 86,777
川島町23,5466,095,22842,2942,176,6833,960,839258,8651,79692,444168,217
吉見町22,8554,529,479343,1821,322,4023,550,259198,18315,01657,861155,338
鳩山町16,9273,303,63201,356,0961,947,536195,169080,114115,055
東秩父村4,1251,043,7580930,111113,647253,0320225,48127,551
243,20856,758,9342,805,01021,087,31738,476,627233,37611,53386,705158,205
人口
東松山市 滑川町 嵐山町 小川町 都幾川村 玉川村 川島町 吉見町 鳩山町 東秩父村243,208人233,37611,53386,705158,205
東松山市 滑川町 嵐山町 小川町 都幾川村 玉川村 吉見町 東秩父村202,735人233,60613,62786,589160,644
東松山市  滑川町  嵐山町  吉見町146,725人234,13713,47590,821156,791


@一人当りの13年度末地方債残高【一人当り平成13年度借金残高】
A一人当りの債務負担行為による翌年度以降支出予定額【一人当りのこれからの借金予定額】
B一人当りに積みたて金現在高【一人当りの預金額】
C一人当りの将来にわたる財政負担額【一人当りの借金+借金予定額+貯金】

 市町村比較をすると、玉川村以外のすべての市町村は、借財を抱え、赤字財政の運営であること、特に嵐山町の借財・予定している借財が郡を抜いて高額であること、地方交付税が減額され、今後の財政が厳しくなるであろうと予測される玉川村・都幾川村・東秩父村は、将来に渉財政負担額が少なく、玉川村は借金でなく貯蓄があること、山間部で、高齢化率が高く、過疎化が予測されたこの1万人以下の3村では、借財の返還ができなくなることを予想して、借財を控えていたことがわかります。

 嵐山町・小川町・滑川町では、人口増を狙った区画整理事業、そのための市野川流域下水道事業を推進するための計画で、借財が多いのです。現在、東京都の高層ビルの建設ラッシュで、再度、東京集中が加速化され、東京に勤労者が集中しています。東京・池袋から1時間以上のこの地域に転居者が増加し、借財を返還できるほど、市町村税の増収を期待することできないでしょう。身の丈にあった市町村計画をつくる・人口増・税収増を大幅に見越んだ「取らぬ狸の皮算用」で行ってきた財政計画が、嵐山町の問題点だったといえます。

 今、市町村合併を行うことは、嵐山町の借財を、過疎地で高齢化率が高いために、借財を押さえて事業を進めてきた山間部の村の財政にたより、借金を返済して行くことを意味します。そして、そのことは、山間部の生活を守ることにはならないのです。

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