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町村から必要だと思う市町村合併は、どんなものでしょうか。

 きょうの新聞でも、市町村合併は、住民の直接請求で、選挙民の10分の1以上の署名があれば、議会の審議にかかわりなく、合併協議会が設置できるように自治法を改正することが掲載されています。

 自治省から始まった市町村合併論。

 私も、嵐山町の規模では、単独ではできないことがあると思います。たとえば、今問題になっているのは、樹木の剪定枝の処理です。これはダイオキシン問題が大きくクローズアップされるようになってから、市街地では、樹木をもすことができなくなり、一定の長さにきって、ごみ焼却場で焼却処理するか、放置するかです。

 この剪定枝を破砕して、チップ化し、堆肥にするリサイクルがあります。機材の価格は、多分1億円以上です。嵐山町だけでは利用度が少ないので、広域で対応できるようにならないかしら.と今働きかけています。

 でも、今の嵐山町でも十分やっていけることもあるような事業もあるし。複雑です。

 嵐山町単独では、できない事業は、一部事務組合という共同事業所を作って行っています。一番わかりやすいのが、小川地区衛生組合です。ゴミ処理とし尿処理を、小川町、滑川町、嵐山町、玉川村、東秩父村、都幾川村でやっています。一部事務組合にも議会があります。

 大抵は、事務組合を構成する町村から人口比に応じて、議員定数を決め、議会のなかで議員を選出します。

町村名小川地区衛生組合議員数選任の基準
小川町6名議長他5名
嵐山町3名議長他2名
滑川町2 名議長・副議長
玉川村2 名議長・副議長
都幾川村2 名議長・副議長
東秩父村2 名議長・副議長

 各町村の議会人事が変わると、小川地区衛生組合の議員構成もかわるので、年がら年中、議員の紹介や、議席の指定をやっています。

 消防や葬祭場や、伝染病の指定病院の経営や、比企広域組合でやっています。

 東松山市、吉見町、川島町、鳩山町、滑川町、嵐山町、小川町、都幾川村、玉川村です。これも比企広域組合議会があります。

 警察はどうでしょうか。警察は、嵐山町は、小川署管内にはいります。嵐山町・小川町・都幾川村・玉川村です。

 国民健康保険や介護保険は、人口の少ない町村が被保険者になって保険料を徴収して保険事業を行うのは、母集団が小さいので、経営が困難になります。

 嵐山町で暮らしてみると、いろんな公共事業があって、広域でやったほうが効率の良い事業もあるし、狭い範囲で、みんなが顔を突き合わせて話し合って決めていくほうが、私の町を私が変えて行くという意識をもてて良い場合もあるようです。

 いきなり、市町村合併という選択肢をとるよりも、事業別に広域連合をつくる発議ができる住民投票があって、それに基づいて、広域事業をある程度まとめて、広域連合を創っていく、事業別に検討して、全部をまとめてやったほうが民主的だという結論がでたら、市町村合併に進めばいいのではないかと思います。

 地方分権の時代です。地方行政で、省庁の枠を再編成していくほうが効率がよいようにおもうのです。警察行政も、消防行政も、環境行政も、もう一度、区割りを考え直して、広域行政をつくることにして、そのなかで議会設置は、一部事務組合のような議会ではなく、大きな枠組みで行うほうが効率のよい事業の連合議会になります。

 広域連合の議会は、市町村の議員の任期に関係なく、任期をさだめて、市町村の議員任期が終了しても、任期中は広域組合の議員である方が、専門的かつ地域の必要性に応じた議会活動ができるような感じでいます。

 国主導の住民の生活圏を決定する方法ではない、住民主導型の事業別生活圏を合理的に決定する住民投票制度がほしいなあと思っています。

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